仕事に集中しているとき。パソコンの画面をじっと見ながら、ふと「あ、私いま、息止まってなかった?」と、思うことがあります。
もちろん、完全に呼吸を止めたというよりは、何かに集中していたり、細かい作業をしていると精度をキープするために息を潜めていたりするんですよね。
呼吸は生きることと同義。だからこそ、呼吸の浅さは体調にも直結すると考えています。
そんな呼吸を助けてくれるのが「香り」です。
「深呼吸しよう」と思うより、香りを嗅ぐ
香りを意識するようになったきっかけは、以前一緒に仕事をしていた人でした。その人は、仕事中に香りを上手に取り入れていて、集中していると呼吸が浅くなりがちだから、香りを嗅ぐことで自然に息を吸うようにしている。
そんな話をしてくれたことがあります。
「なるほど、香りって「癒やされる」だけじゃないんだ」と、思いました。
実際、好きな香りがすると、「あ、いい香り」と思って、自然と鼻から息を吸いますよね。そして、もう一度嗅ぎたくなる。「深呼吸しなきゃ」と思って意識的に呼吸するより、私にはこちらのほうがずっと自然でした。
40代になって「切り替えること」が大事になった
若い頃は、多少疲れていても、そのまま勢いで一日を走り切れたような気がします。
でも40代になってからは、疲れているのにそのまま仕事を続けたり、気持ちが張りつめたまま次の予定へ向かったりすると、あとからどっと疲れることが増えました。
だから最近は、頑張り続けることより、途中で一度リセットすること。そのほうが大切なのかもしれないと思っています。
とはいえ、仕事中に毎回ストレッチをしたり、瞑想をしたりするのは、私にはちょっとハードルが高い。
その点、香りなら簡単です。
仕事を始める前。
集中したいとき。
午後、少し疲れてきたとき。
香りをひとつ挟むことで、「仕事モードに入る」「一度休む」「もうひと頑張りする」といった気持ちの切り替えがしやすくなります。
香りとストレスの関係も研究されている
アロマセラピーが、代替療法としての地位を確立しているように、
香りと心身の関係については、さまざまな研究が行われています。
香りが不安やストレスに及ぼす作用を調べた研究も多くあり、自律神経や心拍、脳波、心理的な評価など、さまざまな方法で検証されています。一方で、研究方法にはばらつきもあり、「この香りを嗅げば必ずこうなる」と単純に言える段階ではありません。
だから私は、毎日取り入れる香りを「不調を治すもの」とは考えていません。
それよりも、自分の気持ちや体に意識を戻すための、小さなスイッチ。
それくらいの距離感で使うのがちょうどいいと思っています。
「何の香りが効く?」より、好きな香りを
アロマというと、
「リラックスならラベンダー」
「集中するときはこの香り」
というように、香りごとの効果が気になることがあります。もちろん、それを参考に選ぶのもひとつ。
でも私は、まず自分が好きだと思えるかどうかを大事にしています。いくら「リラックスにいい」と言われても、苦手な香りを無理に嗅いでいたら、それこそ落ち着きません。
その日の気分によっても、心地よく感じる香りは違います。
だから、
「今日はこれがいいな」くらいで選んでいい。
40代になって、自分を整えるために何かを取り入れるとき、私は「正解」よりも自分が心地いいかどうかを以前より大切にするようになりました。
お香、インセンス、アロマ。取り入れ方は自由
香りを楽しむ方法も、ひとつではありません。
私はインセンスやキャンドルが好きでよく集めていますが、アロマオイルでも、ルームスプレーでも、好きな香水でもいい。
もっと言えば、コーヒーを淹れたときの香りや、好きなハンドクリームでもいいと思います。
大事なのは、立派な「セルフケア」をすることではなくて、香りを感じる数秒間だけでも、仕事や家事から意識を離してみること。
私にとって香りは、そのきっかけのひとつです。
自分を整える方法は、小さくていい
40代になると、体調も気分も毎日同じではありません。
仕事もある。家のこともある。
自分のことだけ考えて一日を過ごせるわけでもありません。だからこそ、自分を整える方法は、できるだけ簡単なほうが続く気がしています。
好きな香りを嗅ぐ。
一度、息を吸う。
「あ、ちょっと疲れてるな」と気づく。それだけでもいい。
自分の状態に気づくことも、自分を大切にすることのひとつ。
香りは、忙しい毎日の中でそれを思い出させてくれる、小さなスイッチになっています。


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